3月26日(月)23:00〜24:10 NHK FMの『アジアポップスウィンド』の中で,今年度に放送したアジア各地のトップ10の中ほどでO.A.される予定だそうです.
今回ご尽力くださったPOPASIA編集長の関谷元子さん自らMCをつとめる番組です.
3月26日(月)23:00〜24:10 NHK FMの『アジアポップスウィンド』の中で,今年度に放送したアジア各地のトップ10の中ほどでO.A.される予定だそうです.
今回ご尽力くださったPOPASIA編集長の関谷元子さん自らMCをつとめる番組です.
韓国は教育大国である,というのは有名な話だ.
音楽業界を見ても,プロとして食っている(食えている)人はすべからくすごい学歴だ.入れ墨をしたロック野郎のスタジオミュージシャンがソウル大音楽科首席卒業だったり,オタク的風貌のピアニストが中学からヨーロッパに音楽留学していたり,おそれ入ってしまう高学歴である.それが普通らしい.いっぽう日本では音楽なんて学校に行けないやつがやるもんだ,などとよく言われるが,実際,僕は以前現場でよく「東大くん」などと悪意を持って呼ばれたりして,へんに学歴を持っていたがゆえ実に肩身の狭い思いをしたものだった.
そもそも韓国では,カラオケ文化はかなり盛んであるが,趣味でバンド活動をしていく土壌じたいが無かった.受験勉強が厳しくでそれどころではないというのも背景だろうが,そうした若者がたむろするライブハウスの数がまだまだ少ない.それよりなにより,音楽をやりたければ早くから音楽学校に行けばよいのである.四年制大学に進学するような顔をしつつ親の目を盗んでバンド活動をする,なんていうややこしい人生を歩む必然性がまったく存在しないのである.このへんは,なかなかうち解けない日本の親子関係に対して,キレればすぐに言い合って自己をストレートにさらけ出す韓国の家庭環境に理由がありそうである.しかし子供がそんなに早くして自分の夢に自信を持てるのだろうか・・・持つのである.韓国では!
日本の音楽業界ではよく韓国のミュージシャンについて「ウマイけどつまらない.個性がない」と論評する人が多い.たしかにそうした面があったのは事実だ.でもここへきて変わってきた.まずインディーズシーンが充実,実に多くのバンドがストリートから生まれてきている.
今回ホンデ(弘大)近くのClub EVANSというライブハウスでたまたま見かけたMissing Islandというバンドを観たとき,素直に思った.個性がないなんて言ったのは誰だ・・・のびやかな演奏表現,それでいてミスのない演奏.叙情表現とテクニックと遊びが嫌味なく同居する.ピアニカでアルゼンチンタンゴだってやっちゃう.MCはお笑い系なみに笑える.これでも本当にインディーズバンドなのか・・・!
いま日本で「フュージョンっぽいね」と言うと=『今っぽくない』『ダサイ』『ナルっぽく技術に走りすぎている』みたいな意味を持つことが多い.しかし韓国ではJ-Fusionが一大センセーションである.カシオペアとかT-スクエアとか,おじさん達が大喜びしそうな昔の神々が,韓国の若い人たちによって今ふたたび祭られようとしている.このMissing Islandも含めて多くのインディーズバンドがその影響を強く深く受けているようだ.それは歌いあげ中心だったいままでのK-POPSへのアンチテーゼでもあるように思う.
そして話は戻るがこのMissing Islandの1stアルバム"Maiden Voyage"は,韓国政府が本格的に自国のコンテンツを育成・輸出しようとする国有組織KOCCAこと韓国文化コンテンツ振興院の素晴らしいスタジオでレコーディングされたもの.
すごいね韓国政府.インディーズまで育てちゃう.(それをインディーズと呼んでいいかはまた別の問題ですが)
ま,言いたかったのは,やさぐれて他人(国)の悪口を言いながら活動するのはやめましょう.そして決断は早く.
ところで"Missing Island"ってどこのことでしょうね・・・.独島(竹島)とかそういう政治的意味を持っていないことを祈ります(笑)
僕は人と会って話をするのが好きだ.
と,思っていた.
音楽をやってお金を稼ぐならそれこそ東京にべったり貼り付いてカラオケや着メロやゲーム音楽の打ち込みに専念しているほうが効率的なのは分かっている.なのにわざわざ自前で航空券まで買って旅をしながら仕事をするのか? それはただひたすら色んな人と出逢い,語り,食って飲んで働いては語る...そのためだ.
と,思っていた.
でもときどき電池が切れる.
さっきまで楽しかったのに,ふと,ひとりベッドにもぐってしまいたくなる瞬間がある.30分もすればウソのように元に戻るのだが...
1月のMIDEMも,今回のソウルもかなりきつかった.それは,話をするといっても,友達とおしゃべりをするのとは天と地ほども違う.初対面の人に慣れない言語で自らを説明し,売り込み,さらに相手の反応を探り,判断するという繰り返しである,たったひとつの小さな間違いが今年のチャンスと収入を奪う.顔の筋肉の位置をミリ単位で計測されながら表情を作っているようなものだ.2mm先には美女の接吻が,その3mm横にはカミソリの刃が控えているかも知れない.相手がマシンガントークのフランス人だったり,friendlyでちょっと大雑把なアメリカ人ならまだしも,腕を組んで黙し訝しげにこちらを値踏みするような日本や韓国の業界人を相手にこれを1日に何度も繰り返すと,やがて気が狂いそうに人嫌いになる.nervous & insecure...
そんなときに気休めになるのは,相手もきっと怖いんだと思うことだ.非礼だがそれで救われるならそう考えるのが一番だ.黙りこんで見下しているのはきっと防御のしるしだ.それももっとも卑怯な防御方法ではないか・・・.
ジャッキー=チェン(成龍)やイム=テギョンみたいに,いつも周囲に気を配って皆をhappyにさせようと努めて語る人も,誰かに沈黙の値踏みをされ,笑顔の裏でこんな風にぽっかり心に人嫌いの穴があく瞬間があってもおかしくないと思う.いや,きっとその恐怖を知っている人こそ,真に話上手で,人を安らかな気分にさせる能力を得るのだろう.
そして人嫌いを癒してくれるのもまた人であるから,人を好きにならないではいられない,そう言いながらも引きこもってブログなんか書いている人を,あなたは好きですか.嫌いですか.
ソウル4日め,今夜はとてつもないものを食っちまった.
いい意味で.
韓国には何度も足を運んで,すでに人生の何割を過ごしているのかと考えるようになったが,恥ずかしながらこりゃ知らなかっただよ.釜山なんかじゃ結構ポピュラーなのかもですが.
単刀直入に言って,机が箱になっていて,その箱にどどどどどどっと牡蠣を入れてこれでもか,これでもかと蒸すわけです.牡蠣の刺身やトンチミなんかをすすって待つわけなんですがやがて箱から湯気が吹きだしてきて,あれよあれよという間に蒸気機関車みたいになってきて,あちぃの熱くねぇのって...で,このへんで一人一枚片手分の軍手と赤いバケツが支給され,蒸し上がった牡蠣を豪快に分解して食うわけです.いちおう酢やらチョジャンなどもあるのだけど,自然のままの塩気でじゅうぶんイケます.
その味ときたら,牡蠣の概念を根本から覆してしまうほどの説得力.
牡蠣をひん剥きながら『彼女はちっこいけどグラマラスだ』『こいつはセクシーだ』『・・・』などと会話に花も咲こうというものです.
で,店のアジュンマ(おばちゃん)の顔もなんとなく牡蠣っぽい.牡蠣が「ネェ〜〜」とか唸りながら歩いてくるイメージです.牡蠣を長年扱っているうちにそうなってしまったのか,それとも自己愛の延長として牡蠣を扱う決心をしたのか,神のみぞ知る.誰にも呼ばれないとそれとなく壁に張りついていたりします.
20匹(匹でよいのか)くらい食ったかな.おなかいっぱい.
とつぜん食い物の話でごめんなさい(>テギョンのサイトから来たみなさん).明日からまた仕事に戻ります(笑)
A missing link. . .
人間にはいろいろな出逢いのパターンがある.転がった石と石がぶつかるような出逢いもあれば,カミソリの刃の上を延々ダンスして叶う出逢いもある.デジタルな領域でいっさいの質量を伴わない出逢いもまた,出逢いの質としては決してあなどれないこともある.
韓国の男性シンガー,イム=テギョンとの出逢いはどのように説明すればよいだろう...
日本では2002年の日韓共催ワールドカップ前夜祭への出演や,「冬のソナタ」ミュージカルの主演として知られている"クロスオーバー・テノール"歌手Im Taekyung.
1stソロアルバム“Sentimental Journey”のリリース後,彼の所属レーベルであったCJ Mediaが僕に対し次回作への作曲依頼をしてきたのは2005年の春のことである.その歌声のもつ色彩の豊富さに作曲家としての僕は奮い立つことになる.しかし残念なことにプロジェクトは頓挫,声を掛けてきた担当A&RのスタッフもCJを去り,結局僕はテギョンと会えずじまいになってしまった.
それから2年.失われた輪を取り戻してくれたのはなんと彼と僕の双方のファンの方々だった.
その後僕が韓国のテレビに出演,韓国語でのインタビューで『最も好きな韓国の歌手は誰ですか?』という質問に対し『イム=テギョンです』と答えていたのを,韓国にいる我々のファンの方々が彼にファンメールで知らせてくれたのだった.
当時,ミュージカル"Jesus Christ superstar"韓国公演への出演で多忙だった彼は,一度その話を保留していたという.しかし10kgも痩せたという過酷な公演を終えたのち,あらためて僕の音楽に耳を傾けてくれた.ある決意とともに.
そしてテギョンは東京にやって来た.
歌手と作曲家として,共に新しい創作に立ち向かうために.
初対面なのに初対面のような気がしない.まるで古くからの友人であったような感じ.
テギョンのファンの皆様,そして僕のファンの皆様,ほんとにありがとう.この場を借りてお礼申し上げます.
これから,始まります.
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