フォトアルバム作りました→
『を惜しむ』とは付け加えていない。暑いのが何よりも嫌いな僕がそんなものを惜しむのは理屈に合わない。
とは云え,楽しかった思い出は書き残しておこうと思う。
青春18きっぷ3日分¥5,000を金券ショップで手に入れて,景色の美しいことでつとに知られるJR只見線の始発駅,新潟県小出に向かったのは9月最初の週末。朝6時にひとり家を出て途中一部特急に乗るというズルをし(そうしないと時間効率が悪いので・・・でも今どき珍しい窓の開く特急というのは悪くなかった)到達しづらいこの小出駅に到着。一日3本しかない只見線全線走破列車のうち唯一人間的な時間に走る430Dの出発まで2時間もある。18きっぷシーズン断末魔の乗り鉄集団を恐れて早く来すぎたものの若干肩すかしを食らった微妙な雰囲気なので,駅近くの「ますだや」で昼食にへぎそばを喰らう。
この店,一見ぱっとしない普通の蕎麦屋ながら,なかなか奥の深い名店らしい。店内のエアコンは力なさげに傾いてるし,本棚にはなぜかミリタリー関係の専門書と太平洋戦争戦史がずらりと並び,優しそうな店主の持つ実はなんとも男くさい趣味をさりげなく演出している(え,あるいは一緒にいるおばあちゃんの?・・・な訳ないわな)出て来たへぎそばは,以前新潟市内で食したものよりもつるつると滑らかで,海藻のぬめりのようなものを強く感じる喉ごし。結局へぎ2人前+もり1人前を美味しくいただき,駅に戻る。前にもこんな感じの店あったなぁ,あ,あれは香川県琴平の「おがわうどん」だったっけ。駅前食堂としての安定したクォリティと地域密着性,そして旅人にも比較的クールに接する心地よさ。これは必殺普通の店おがわうどんの蕎麦版と言ってもいいか。
駅には既に発車を待つ国鉄型キハ40系の2両編成が意味もなくアイドリングをしていた。この列車はディーゼルだが,昔懐かしいDMH17系列エンジンの玉を転がすような「からんからん」という雅な音でなく,カナダ・カミンズ社製にパワーアップされたエンジンが「ががーぁぁぁ」と吠え続ける。しかし冷房はない。窓を全開にして(そう,国鉄時代の列車の多くはフォトアルバム内の写真のように二段窓を全開にできるのです。やり方知ってる?)発車を待つ。直射日光で汗だらだら。最初はほどんど無人だったのが,やがてあれよあれよという間に人が増えてきて,やがて人々の目つきが鋭くなり始め,ドア目がけて全力疾走する人すら現れ,発車間際にはめでたく通勤通学列車のような混み方に!皆さんどうみても地元の方でなく,わざわざ乗りに来た観光客らしい風体。このまま会津若松まで4時間走るですか!
走り出すと空気が入って暑さは和らぐものの「途中○○駅から団体のお客様が90名ほどお乗りになります。どうかゆずり合って快適な車内を・・・なんたらかんたら」というアナウンスが。それでも車両は増やさないんですね。どうやら「鉄」の人たちよりも昔ながらのローカル線を懐かしむ熟年夫婦や家族連れが多い。あまつさえこの線の一部に乗ること自体を目的として温泉などと抱き合わせて作られたパッケージツアーすらあって,ちょこっと乗ったらあとはすべてバス移動しているようだ。真に鉄な人たちは車窓から見える鉄橋の脇とか田んぼの中とかに車でよっこらしょと乗り付けてカメラを構えているのだった。時にはどう見ても渡れないと思われる川の中州にいたり,トンネル入口のそのまた上の岩壁に激しく貼り付いていたり,あとあと思い出して「あれ?」と思うような不思議な所に陣取っている輩も少なくない。ご苦労さまです・・・。
(上の2つは動画です。embedうまくいかなかったので再生後はブラウザで戻って下さいね)幸い早くから陣取って良い席を押さえたので,肝心の道中は夢見心地。あっという間の4時間だった。トンネルのひんやりした空気,青草の匂い,渓谷を渡ってくる涼しい風などを感じられるのは窓が開いてこそだ。
途中で乗ってきた地元の人が気になることを言っていた。山々の緑がところどころ紅葉のように色づいている。まさかまだ紅葉には早すぎるだろうと思ったら,なんとすべて立ち枯れなのだと言う。今年の夏の暑さに堪えきれず木が音を上げてしまったということらしい。一本枯れると次々と周囲も枯れていくのだと。恐ろしい話だ。そう言われてみると,まるでドライヤーを当て過ぎて茶色になった髪のようにも見える。
こうしたローカル線に人が集まってくるようになったのはいいことだが,線によって明暗が分かれてしまっているのを見ると,結局マーケティングによる人と金のフローが見えてしまってちと興ざめする。きっと只見線や五能線は勝ち組だろうが,明らかに外した趣味の観光列車を(カラオケ付きの和風お座敷列車とか)走らされてもどうにも救われない。
只見線小出口では魚沼の若い人たちがボランティアで乗り込んで沿線や車窓のガイドなどをさりげなくしていて,そういうのは好感が持てた。
でもごめんなさい,こんどはボランティアの居ない普通の日に静かに只見線に乗りに来ようと思う。
こういう旅もいいですね!
オレは国内は6年前に冬の日本海を見るために金沢へ行ったきりです。
あの時は大阪からサンダーバードに乗っていったので、ゆっくり景色を楽しみながら
行く情緒は味わえませんでした。
Posted by: JUN | Sunday, 26 September 2010 at 00:13
>JUN
またまたそんな渋い旅を・・・。
Posted by: Osamu | Sunday, 03 October 2010 at 23:43
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Posted by: Eliclebailfub | Tuesday, 13 November 2012 at 11:05