機能を完璧に果たしてくれる機械もいいが,時にはちょっと至らない人間的な機械もカワイイと思うのです.
そんなものの多い我が家の中でも,特に役立たずな連中を2点紹介.
まずイタリア・ALESSIブランドの電卓(上).うぁでかい.重い.微妙にひょうたん型なのがセクシー.計算を命じるとすぐに答えが出ず,ううっ,という感じでちょっと待たされる.あんまし頭よくないんだねきっと.おまけに先日,僕が寝ている間に楽器の上から床にみずから投身自殺を図り電池周りが壊れて本当の役立たずに・・・.購入したカンヌのALESSIショップは閉店してしまい,おダメ三連発.
さらにソウルの教保文庫で買ったシースルーの目覚まし時計(下)は,なにせシースルーなもので文字が見にくいったらありゃしない(笑)だいたい,こういうものを置いた向こうに何も写らない,そんな部屋に住んでいる人ボク嫌いです.世の中モノや人で溢れているものじゃないんですか・・・.ま,おかげで時刻があまり分からずアラームの効果は劇的に高まるわけです.
また何か変なモノ買っちゃいそうで怖い.
もっとも,Macintoshなんてパソとしてはアナログ通り越してもはや“フィジカル”ですからね.嫉妬とかするし.そんなものをツールに仕事してるんだから・・・.
これはまた凄いですね。こんなのがあるなんて世界は広いなぁ(苦笑)。
そういえば、一昔前にファジーとかニューロとかふてぶてしいキャッチコピーつけた
家電が大々的に売り出されてましたが、今にして思えば変な代物でしたよね。
時代とともに心中して今では娑婆から消えていますが。
私の場合はカメラがツールですが、極めて精巧で非人間的な「機械(工業製品)」なのに、
それを使って出来たものには「表現」という暖かい脈が流れているのはこれ如何に?
当然使う人によって変わってくるわけですが、テロワールを反映しやすいブドウのような
ものだろうかなどと思ってみたり(何)。ブドウはフィジカルですけど(汗)。
まぁ、でかくて無駄が多いカメラが魅力的に思えるってのも事実ですけどね(笑)。
HOLGAに代表されるおもちゃのようなカメラに人気があるのもある意味頷けるわけで。
Posted by: 瀬山 響@写真屋 | Sunday, 20 November 2005 at 13:45
電子レンジ,鍋,電子楽器,etc.みなそうですね.非人間的で精巧な工業製品ほどそれを使う人の個性を形にすることができるのは皮肉です.ファジーな道具に偶発性を求めるようになったら作家もおしまいです.
余談ですが,1980年代に「テレホンラジカセ」というのがあったのをご存じですか?
ふつーのラジカセにモジュラージャックが付いただけなんですが・・・いったいどういう眼目だったんだか.
たぶんタイマーと連動して留守電機能を持たせたものと思われます.
インターネットも無かった当時,僕はこれを使ってシーケンサーのMIDIデータや音色ライブラリをカセットインターフェイス(いわゆる“ぴーひょろろ”・・・懐!)で保存したものを送信し,遠距離のミュージシャンと仕事してました.たぶん設計者は意図してない用途だったでしょうし,その用途では未だにこのテレホンラジカセを超えるハードウェアは現れてません.
Posted by: Osamu | Sunday, 20 November 2005 at 16:39