今年9月に西日本地区でのみO.A.された,関西テレビ制作DRAMADA-J『いつかの友情部、夏。』がDVD化されて発売となります.音楽全般を担当しています.
今年9月に西日本地区でのみO.A.された,関西テレビ制作DRAMADA-J『いつかの友情部、夏。』がDVD化されて発売となります.音楽全般を担当しています.
それは突然やって来て,いつものように医者の閉まる土曜日から居座った.
週明け医者にかかってみると,いずれの型のインフルエンザでもなく,ただ扁桃腺と咽頭リンパ腺が絶賛炎症中とのこと. 39℃以上の熱と,唾も呑めないような激痛の扁桃腺には白い膿みの皮膜ができている.40℃を超えたところで利益確定でもしたようにいったん軟化したものの,39℃台の熱が数日続いた. このところ周囲がバタバタ倒れる中わりとがんばってきたのになぁ・・・.ちなみに発熱の原因はどう考えても予約の効かない内科の病院で待たされないよう寒い野外で診察開始時間を待って,2人目だったのにそれでもやっぱり10人待たされて,またとぼとぼと調剤薬局まで歩き,また待たされて,途中何度も副流煙を強要されつつ家まで這って帰って来た3時間コースにあると思うのですが.変だよこの国の医療システム.諸外国は往診が基本でしょう.まあドクターが足りないせいかも知れませんが.
『病は気から』と言うが,作曲家にとって病気はまずカラダのどっかに秘密裡に取っ付いて,疲労によって抵抗力が落ちると活動開始,まずスケジュールを蝕み,契約違反となって銀行口座を蝕み,やがて精神がおかしくなって言動を蝕む,という順番で訪れるものだ.ひどくなるとマイナーキーしか書かなかった人が妙に明るいメジャーキーの曲を書くようになったりするらしい.こわいこわい.
38.5℃以上の熱が24時間以上続くと人間の脳細胞は多かれ少なかれ不可逆的にダメージを受けるらしいが,『あなたを求めすぎて白痴になってしまったあたし・・・』などと現実は艶っぽく進行しない.論理のところどころ破綻した中年男に誰が艶など求めるものか.じっさい,電話口などでは通常どおり日本語でも英語でも会話できているように感じていながら,破綻している.現にちょっとした配慮やコンテクストの組み方を誤って,貴重な友人をひとり怒らせてしまった.すごく申し訳なく思っている.
今は熱も引いて体のだるさと頭痛,持病の睡眠障害だけとの闘いだが,来週末までにまっさらから5曲果たして完成させられるものだろうか・・・.録音のためには北京にも一度行かないといけない.
よりによってこんな時に,ギリシアからfirewireケーブルが届く.Unibrainというメーカーのもので,日本ではほとんど見かけないが,何故かメーカー名を隠して(出したところで誰も知らないでしょうしねぇ)米国産として¥3,000以上で売られている.実際はギリシアのある島『その男ゾルバ』に出て来そうな口ひげのゾルバ系ギリシア人(→by村上春樹氏)職人が細々細々細々細々とハンダ漬け・・・いや失礼そんな漬物いやだ,ハンダ付けしながら作っている決して高くないケーブルである.(1本US$10ちょっと.ちなみに販売は米国だが荷物はギリシアからイタリア経由で届いた)
僕は何度も言っているようにオーディオマニア的にケーブルとかにできれば凝りたくはない方だ.しかし病が背中を押すこともある.色やデザインは写真のようにいまひとつパッとしない.しかし早速ミックスに使ってみると,今まで使っていた某M社の¥6k超のケーブルは一体なんだったの?と思わせるとてつもない中域情報量の密度差である.M社のケーブルに戻すとまるで耳にティッシュを入れたみたいにくぐもった音に感じてしまう.コンピューターの内部でバウンスしてミックスしている人はせいぜいモニターが変わる程度であろうが,僕は大抵アナログミックスなので,出音の変化すなわち納品クォリティの向上になるわけで・・・いや,それどころではない.楽器と楽器のバランスが変わってしまうほどの変化がもたらしたものは『混乱』だ.
問題は,神経が過敏になっている病みあがりにこんなものが来ちまったために,いじっていじっていじり倒して,結局先週のミックスやり直しになってしまった.時間無いのに・・・.こんな僕の悪い癖(杉下右京風?)もひとつの,キェルケゴールの云うような,矛盾と葛藤にまみれた致命的な病なのかも知れない.
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