ひさびさに日本のTVドラマのサントラを作っている.パリでシノプシスを受け取ってぼちぼちと作り始めたが,仕上げはクライアントの居る日本で.
まだタイトルは告知できないのだが,準キー局制作の深夜枠30分×2回.でもちょっと有名な事務所のお仕事で,DVDも発売される予定とあって作りは真剣.もちろん,弦は生.
このところオーケストラの録りは北京でやることが多かったのだが,この日は東京の乃木坂ソニーでの弦録音.友人の会社が極めて現代的かつ社会学に則したオケの組織方法を確立させつつあるので,今回は日本でそれを試してみようかと.隣のスタジオには中島美嘉さんが入っていたりして,さすがソニーですね・・・.
ドラマではついつい見過ごしてしまうような数秒のシーンにも,作曲家は徹夜し,演奏者は何度も何度もやり直しをする.
録音のあと,演奏していた女の子の何人かが「最近ドラマ観てないな〜・・・たまには観てみよっか」とつぶやくのを耳にして,ちょっと嬉しかった.
そういう僕も最近はディスカヴァリーとBBCばっかで...たまには勉強のためにいろいろ観ないとなぁ.いや,昔みたいに出演しないと駄目か.
しかし殆どの事が自宅録音でできてしまう今日,タイトな予算でもこうした商業用スタジオを使ってお金を飛ばす酔狂な作曲家やプロデューサーはあまり多くないのではないかと・・・.スタジオと言ってもこのクラスになると一時間数万円〜!独立した作曲家ゆえ当然身銭を切ってるわけで,銀座の高級クラブ並みに財布からぼろぼろとお金が流れていくのはむしろ堕ちていくようななんとも言えない快感さえつきまとう.
まぁ,アダム=スミスだっけ,鉛筆は使い切らずに捨てたほうが経済は発展するわけで,作曲家やプロデューサーが自宅スタジオに籠もって利益率を上げようとすればするほど国はデフレになるわけよ.今思えば,何十万円払って借りたスタジオで皆煮詰まると仕事もせずゲームしてたり途中で切り上げて海に行ったりしていたっけ1980年代は.そりゃバブルにもなるわけだ.
で,帰り道六本木の街で生マタヨシを見る.(どうでもいいか)
その後レコーディングコーディネイトを依頼した会社のマネージャーに誘われて六本木のつるとんたんでうどんを喰うことに.
つるとんたんは大阪の本店にはよく通ったもので,東京進出は聞いていたものの六本木にできたのは知らなかったぜ.
勢いにまかせてざる2玉,鴨汁で2玉,計4玉食べてしまった.
大阪のお店はなんだか怖い童謡を一日中流して独特の云われへん雰囲気を醸し出しているのだが,六本木店はジャズだった・・・.
本気に素敵なスタジオみたいです.
韓国 KOBA 展示会で本税係スタジオ写真集に入って行っても良いようです.
そしてドラマ音楽準備も素敵に完成してください :)
Posted by: Dr | Friday, 28 August 2009 at 17:17
「最近ドラマ観てないなー。たまには観てみよう」
と、私もつぶやいてしまった…
お?すばらしいうどんスキーっぷり!
うどんは飲物のごとく、滝の逆流のごとく…
色の薄いおだしのうどんは、東京ではどんな印象なのでしょう?
Posted by: Camellia | Friday, 28 August 2009 at 20:47