『拝啓 ジョー=ザヴィヌルことJosef Erich Zawinul様
私はアジアの一介の作曲家・キーボーディストであります.この度は貴殿の突然の訃報に接し,言葉もありません.
かれこれ20年以上も前から貴殿の音楽には慣れ親しんでおりました.
最近,かのロストロポーヴィッチ氏を始め,ピアニストのアリス=コルトレーンさん,日本でも羽田健太郎氏,阿久悠氏など時代にブックマークを残した音楽家たちが次々とこの世を去ってしまい,淋しいという言葉の持つ本来の意味以上にあまりに淋しいです.
ここで懺悔をしなくてはなりません.
私は学生の頃,貴殿のお名前があまりにインパクトがあったために,“〜さう゛ぃぬる(さびぬる)”を日本語の述語として多用していました.「我こそがクボタオサムでざびぬる.今日は誠に暑いでざびぬる.」といったぐあいです.ザヴィヌル語と私たちは呼んでいましたが,必要以上に文章が長くなってしまうのが難点と言えば難点でした.「ざびぬると言えばざびぬるが,そうでないと言えばそうでもないでざびぬるのぉ」みたいな.
そう言えば日本の音楽雑誌に出ていた貴殿のインタビューの日本語訳は,いつも一人称が“わしは〜じゃのう・・・”となぜかお爺様語になっていました.いつまでも長生きして,超絶技巧を披露していただきたかったです.
天国にビンテージシンセはありますか? まぁ,多くのビンテージシンセがもはやスクラップになって捨てられたりしてますから,きっとお手に入れることができましょう.
末筆ながら,お帽子を常にお忘れになりませぬよう.
敬具
2007年9月13日(俗世東京時間)』
ザヴィヌル氏への愛が伝わってくるでざびぬる。
Posted by: S | Thursday, 13 September 2007 at 04:56
なんと、キャノンボール・アダレイやウェザー・リポートの中の人だったのですか‥
それは惜しい人を‥
こうなったら私がザヴィヌル語をお借りして、レクイエムを作らざるでござびぬるでござびぬる事をせざるをえないでござびぬる。
Posted by: STF | Thursday, 13 September 2007 at 19:37
ざびぬれば
ただざびぬるとこそ
おもいけれ
あまりにざびぬり
ただざびぬる
哀
Posted by: JM | Sunday, 23 September 2007 at 00:29