A missing link. . .
人間にはいろいろな出逢いのパターンがある.転がった石と石がぶつかるような出逢いもあれば,カミソリの刃の上を延々ダンスして叶う出逢いもある.デジタルな領域でいっさいの質量を伴わない出逢いもまた,出逢いの質としては決してあなどれないこともある.
韓国の男性シンガー,イム=テギョンとの出逢いはどのように説明すればよいだろう...
日本では2002年の日韓共催ワールドカップ前夜祭への出演や,「冬のソナタ」ミュージカルの主演として知られている"クロスオーバー・テノール"歌手Im Taekyung.
1stソロアルバム“Sentimental Journey”のリリース後,彼の所属レーベルであったCJ Mediaが僕に対し次回作への作曲依頼をしてきたのは2005年の春のことである.その歌声のもつ色彩の豊富さに作曲家としての僕は奮い立つことになる.しかし残念なことにプロジェクトは頓挫,声を掛けてきた担当A&RのスタッフもCJを去り,結局僕はテギョンと会えずじまいになってしまった.
それから2年.失われた輪を取り戻してくれたのはなんと彼と僕の双方のファンの方々だった.
その後僕が韓国のテレビに出演,韓国語でのインタビューで『最も好きな韓国の歌手は誰ですか?』という質問に対し『イム=テギョンです』と答えていたのを,韓国にいる我々のファンの方々が彼にファンメールで知らせてくれたのだった.
当時,ミュージカル"Jesus Christ superstar"韓国公演への出演で多忙だった彼は,一度その話を保留していたという.しかし10kgも痩せたという過酷な公演を終えたのち,あらためて僕の音楽に耳を傾けてくれた.ある決意とともに.
そしてテギョンは東京にやって来た.
歌手と作曲家として,共に新しい創作に立ち向かうために.
初対面なのに初対面のような気がしない.まるで古くからの友人であったような感じ.
テギョンのファンの皆様,そして僕のファンの皆様,ほんとにありがとう.この場を借りてお礼申し上げます.
これから,始まります.
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